地域社会の健康なメンバーの糞便から分離されたアシネトバクター・コリスチニレシステンのゲノムおよび表現型の特徴付け

Scientific Reports volume 13、記事番号: 12596 (2023) この記事を引用

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アシネトバクター属は、重篤な市中感染や医療関連感染を引き起こす日和見病原体として広く知られています。 そのような新興病原体の 1 つであるアシネトバクター コリスチニレジステンスは、コリスチンに対して固有の耐性を示すことが知られています。 私たちは、マレーシアのセガマトで実施されているコホート研究の一環として、健康な地域住民の糞便サンプルから分離されたA. colistiniresistens C-214株の分子的特徴を調査しました。 C-214 の全ゲノム配列と NCBI データベースから検索された他の A. colistiniresistens 配列との比較では、その種を表す多くのゲノム配列と 95% 以上の配列同一性が示されました。 ガレリア メロネラ殺傷アッセイの使用により、このモデル感染系では C-214 が病原性であることが示されました。 株Ｃ－２１４は、それぞれ３２ｍｇ／Ｌおよび１６ｍｇ／ＬのコリスチンおよびポリミキシンＢ ＭＩＣを有していた。 さらに、セフォタキシム、アミカシン、テトラサイクリンに対して耐性があり、中程度のバイオフィルム生成能を示しました。 主要なクラスの抗生物質に対する毒性または耐性に関連するさまざまな遺伝子が検出されました。 我々は、コリスチン耐性の考えられる原因として、C-214 および他の A. colistiniresistens 株の lpxA/C/D 変異を観察しましたが、これらの変異の生物学的影響についてはさらなる調査が必要です。 この研究は、地域住民から分離された潜在的な病原性細菌である A. colistiniresistens についてのゲノム的洞察を提供し、それがもたらす可能性のある公衆衛生上の脅威に注目しています。

細菌における抗生物質耐性の発現は時間の経過とともに大幅に増加しており、公衆衛生に重大なリスクをもたらしています。 人間および獣医学、農業、家禽生産における抗生物質の乱用は、抗生物質に耐性のある微生物の出現に寄与しています。 多剤耐性菌は医療施設で頻繁に見つかることに加えて、地域社会や周囲の環境源でも確認されることが増えています1、2、3。

抗生物質耐性菌の中には、Acinetobacter spp. 医療関連感染症に関連することが多い日和見病原体として出現しています4,5。 しかし、さまざまな種のアシネトバクターがさまざまな発生源から分離されています。 A.バウマニは臨床的および疫学的に最も重要なアシネトバクター種であることは明らかですが、他のアシネトバクター種もヒトの感染症に関連しており、抗生物質耐性があり、入院患者の間で蔓延する可能性があることがわかっています6、7、8。 Touchonらによる研究9では、アシネトバクター属はコアDNA配列が驚くほど多様な分離株で構成され、タンパク質分解活性または溶血活性を持つメンバーを含むクレードを同定したことが明らかになった。 これらのメンバーのうち 7 つは種として命名され、他の 6 つはゲノム種として命名され、その 1 つは 13BJ/14TU9 と命名されました。 Nemec ら 10 は、アシネトバクターの 40 分離株の分類学的状態を調査し、追加の 5 種を命名しました。 2017 年に Nemec ら 11 はゲノム種 13BJ/14TU を調査し、特徴的な rpoB/gyrB 配列を持つ 24 株を発見しました。 これらの配列はすべて患者から単離されており、溶血性/タンパク質分解性クレード内の他の種では観察されない高レベルのコリスチン (ポリミキシン E) 耐性を持っていました 6,12。 コリスチンに対する固有の耐性のため、Nemec et al.11 は 13BJ/14TU ゲノム配列分離株を Acinetobacter colistiniresistens と改名しました。 13BJ/14TU 分離株のゲノム アセンブリは、GCF_003227755.1 として入手できます。

アシネトバクター属は、オキシダーゼ陰性およびカタラーゼ陽性の特徴を持つ、厳密に好気性のグラム陰性球桿菌です11。 これまでのところ、A. colistiniresistens 種は、喀痰 5、皮膚、血液 13、膣、目、創傷綿棒、カテーテル、結膜および脳脊髄液 11 を含む臨床検体からのみ分離されています。 その存在は通常、敗血症などの重篤な病気に関連しています14,15。 A. コリスチニレシステン型株 NIPH 2036T (ゲノムアセンブリ GCF_000413935.1) は、1990 年以前にベルギーのカテーテルから分離されました 13。 環境ニッチ、動物、または健康な個体からこの種を特徴づけたという証拠はありません。